株に対する思考力を養成する本☆☆☆

細野真宏の著書.様々なニュースと株価の関係を分かりやすく解説している本です.この本を読めば株に勝てるようになるというような安易な話ではありませんが,経済の思考力を身に付ける上で役立ちます.なぜライブドアが日本放送株を買収しようとしたのかなどが詳しく書かれています.

投資スタンス

基本的にニュースから株価の動きを読み解くもので,株に勝つテクニック的なものではないです.投資スタンスとしては材料が出たときの対処法みたいな感じです.しかし解説がわかりやすく初学者にやさしいものとなっています.

要求レベル

簡単で理解するには容易い内容である.しかし決して奥が浅いというわけではない良書である.

株との関係メモ

・自社株買い⇒市場から買う場合は株価が上がる.株式市場を通さずに別の会社が持っている自社株を買い取る場合は上がるかはわからないが,自社株の消却を株主のために行う場合株価は上がりやすい.配当も増える傾向. また自社株をM&Aや提携に使う場合でも攻めの経営と評価され株価は上がる場合が多い.次に最近の自社株買いとして買収の予防策というものがある.現金をたくさん持っていて株価が低い会社は買収される恐れがあるので,買収されないように現金を使い自社株を買いに行く傾向がある.また自社株買いをする会社は,自社の株価が今割安であると考えている分けであるからお買い得である事が多い.

・TOBによる買収は特定株の比率が低い事が成功する条件.また付け加えておくと規制産業や独自の技術を持つ企業,株価が割安でキャッシュが豊富な企業は買収の対象となりやすい.また友好的TOBは成功しやすく,敵対的TOBは成功しにくい

・MBO,LBOなどの説明がぐだぐだと書いてある.

・三角合弁(海外の会社が日本の会社を買収する際に,海外の"本社"が直接,日本の会社に自社株を渡すだけではなく,その海外の会社の"日本にある子会社"が日本の会社を買収する形.自社株を用いて買収ができる.2007年から解禁⇒外資に買収されないように日本の会社同士で合弁するケースが増えてきている.

・失業率が低下しすぎるとまずい時がある.アメリカで失業率が予想を超えて4.6%まで下がった時,バブルを警戒して中央銀行(FRB)が金利を上げるかもしれないという思惑が働き株価が下落した.

・「金利」と「株価」の関係⇒短期的には「金利」が上がる時は「株価」は下がる.ところが金利が上がるのは景気が良いためであるから「金利」が上がると「株価」長期的にみれば上がる事が多い